映画館のスピーカ3。

 初代ROXYホーンは、あまりに巨大だったので、多くの劇場では使えない事から
こんな変り種のスピーカもあった。
 Shallow type horn と呼ばれていたこのラッパには、2ケのドライバー(音が出る
部分)を取り付ける事が出来た。

 上の写真が、そのホーンである。

ROXYホーンに比べて格段に奥行きが短くなっている為、スクリーンの後にスペー
スが小さい劇場にも設置する事が出来た。

今でこそ当たり前のコーン紙を使ったスピーカは搭載されていない。
このラッパにドライバーが付いたフルレンジシステムである。

もちろん低音を再生する事は難しいのだが、この時代はトーキー出現前のシステ
ムなので、音声の帯域が再生されていれば良かったのである。

| 音響職人 | 映画館の歴史(音響編) | 16:30 | comments(0) | trackbacks(0) |
映画館のスピーカ4。

  いつ頃の話か訳が分からなくなって来ているが、この辺りのスピーカまでが
トーキー映画が登場したての頃の話。

 上の写真が現在のようなマルチウェイ方式のスピーカである。

 音楽を再生するという事で、ワイドレンジのスピーカが必要とされ1931年頃
、こんなスピーカが登場する。

 設置していたのはERPIという、ALL Technical Serviceの前身に当たる会社
である。 (脱線する度に時系列がメチャメチャになって申し訳無い)

 この頃からオープンバッフルではあったが、バッフルボードにスピーカが取り
付けられている。(現在のTHXシアター仕様に近いからビックリである)

 音響システム的な目で見て、今と昔 何が違うか?!というと、パワーアンプ
である。
 昔は今のような大出力な増幅器が無かった(真空管等を使った数10ワットの
アンプで、いかに大きな音を出すか?!が求められた)。
 もちろん音質も求められ、このようなスピーカが登場した訳であるが、結果この
ような、とてつもなく大型なスピーカになってしまった。

| 音響職人 | 映画館の歴史(音響編) | 16:24 | comments(0) | trackbacks(0) |
映画館のスピーカ5。



ここまで来ると、だいぶ近年のスピーカに近くなってくるが、上の写真は1933年
MGMのShearerシステムである。
アンモナイトのような渦巻きホーンが、マルチセルラーホーンという蜂の巣のよう
な、ツイ立てが付いたラッパになっている。
かなり大きな劇場用スピーカで、JBLさんがMGMから依頼されて作ったスピーカ
だ。
低域にはLansing製15インチ(38cm)のユニットが採用されている。
 W字型オープンバックのフロントロードホーン形状で、出力の弱いアンプで駆動
させても、音が遠くまで届く様な工夫を駆使して作られた。

 この写真は最も大きなシステムなのだが、スモールサイズのスピーカ システム
も同様の考え方で作られ、1937年には映画芸術・科学アカデミー賞を受賞して
いる。

 チャップリンの話は、この頃の事と聞いている。

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映画館のスピーカ6。

  オーディオファンならご存知?!(だと思う・・・) アルテックと言えば、Voice Of
The Theater! VOTTのA4の初代がこれ!!

 1946年頃には、既にこの形になっていた。
低域のエンクロージャーボックスはフロントロードホーン形状にバッフルウィングが
付いていた、また高域は8セグのマルチセルラーホーンが採用されていた。
 さすがにサイズは、まだまだ大きいが、この形で進化して1953年には業界標
準機材としてシネラマドームに採用された。

 やっとVOTTまで来たので、古いスピーカはここまで・・・。

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海外の映画館。

  映画の中心と言えば、良い意味でも悪い意味でもハリウッド!
アカデミー賞受賞作品を決める為、作品を上映するという目的で建てられたのが
ビバリーヒルズにある Samuel Goldwyn Theater!
 座席数は1012席と、映画館としては大型である。(だいたいシネコンのメイン
館で500席程だから、およそ倍の収容席を持っている)

1985年、AMPAS(Academy of Motion Picture Arts and Sciences) に
設置されたスピーカシステムが上の写真になる。

JBLの4675というスピーカがフロントに5台設置されている。 (15インチユニット
2台入った低域ボックスが追加されている)

 何故5台なのか?というと、SDDS(Sony Dynamic Digital Sound) という
フォーマットに対応する為である。
 写真ではスピーカがムキ出しになっているが、この前にスクリーンが設置される
ので、こんな写真を見る事は少ない。

 この映画館は興行を目的とした上映は一切されていない。
純粋にアカデミー賞受賞作品を決める時だけ上映される劇場である。
日本人の感覚としては、とても勿体無い感じがする。

| 音響職人 | 映画館の歴史(音響編) | 16:12 | comments(0) | trackbacks(0) |
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